軍事用ドローンの現状と抱えている問題について説明します

ドローンの用途はもともと軍事用

ドローンの歴史をさかのぼってみると、ドローンと戦争は切っても切れない関係であることがわかります。

ドローンのような無人航空機を戦争に用いるという発想は、実は第一次世界大戦中から存在しています。その後、技術が発展し第二次世界大戦時から研究が本格化。現在では戦争に欠かせない主力の武器としてドローンは頻繁に使用されています。

実際に、過去に勃発したイラク戦争でもドローンは爆撃用に使われました。

近年では、ドローンを爆撃に使うだけでなく、敵地を偵察するために使われることも増えてきました。これは画像やセンサー技術が進歩したことによりより、鮮明に敵の状況を把握することができるようになったからです。

ただし、私たちが想像しているような一般的な小型のドローンではなく、長距離の移動が求められるため、飛行機形が主流のようです。

軍事利用するメリット

何十年も前から構想され、今現在実際に実用に至っているドローンの戦争での使用。

どうしてドローンは軍事利用されやすいのでしょうか?

理由は至極単純です。ドローンはあくまでも無人で適地に飛び込んでいくことができるため、人命を危険にさらすことなく爆撃をしたり、敵地の偵察を行ったりできるためです。

仮に敵にドローンを攻撃されて、撃墜してしまったとしても、人命は失われません。もちろん、製作にかかった費用や時間は失われますが、これは些細な問題です。

こうした事柄から、現代の戦争においてドローンは必要不可欠な存在だと、その地位を高めて行っています。

しかし、ドローンを軍事目的で使用するにあたって、さまざまな問題点もあります。実際に現場で上がっている問題を見ていきましょう。

パイロット不足の問題

基本的に、ドローンは遠隔操作を行い敵地に飛ばすことで威力を発揮します。

ドローン自体に人は乗っていませんが、実質、ドローンを管理しなければいけない人が必要となります。

ドローンのパイロットは、コンピューターのスクリーン画面を監視して敵を発見次第攻撃します。

話を聞くだけではまるでゲームのような、非常に簡単な仕事だと思えるのですが、実際に敵地に向かうことなく人の命を奪うという行為は、独特な精神的苦痛を強いられるそうです。

そのため、ドローンのパイロットになりたがる人が不足しているというのが現状です。

米空軍は年間で180人のドローンパイロットを訓練している一方で、それを上回る年間230人のパイロットが職場を去っているといいます。

そこで、やむをえず米軍は5年間で12万5千ドル(約1500万円)もの特別ボーナス支給を決定するほど、人員不足は深刻な問題となっているのです。

米軍ではボーナス支給だけでなく、米軍の航空学校の卒業生の一部を自動的にドローン操縦任務に就かせることを決定しています。

空を飛ぶことで国を守ることができるという意味で人気があった米軍のパイロット職ですが、この夢を果たすことができないドローンパイロットの任務とのギャップを埋めるには時間が掛かりそうです。

一般人に向けての誤爆

ドローンによる爆撃はまだまだ完成ではありません。

過去にはドローン攻撃によって罪のない市民に甚大な被害をもたらしてしまった事例も存在します。

実際に目視して攻撃を行っているわけではないので、そのような事故は十分に発生します。

では、軍事目的に使われるドローンにはどんなものがあるのでしょうか。一般的なドローンしか知らない人にとって、軍事用ドローンはどんなものなのか想像しにくいかもしれません。

興味があるという人のために、簡単に紹介しておきましょう。

軍事用ドローンにはどんなものがあるのか

2016年2月6日~11日に開催された「シンガポール・エアショー2016」で、イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ(IAI)が開発した3種類の軍事用ドローンが披露されました。

  • ロテムL

偵察用のドローンです。最大10㎞離れたところからタブレット端子を使って遠隔操作することができます。

最大1㎏ものの爆発物を取り付けても悠々と飛行することができ、偵察用だけでなく爆撃機として使うこともできるとされています。

  • ハーピーNG

完全自律型の長距離爆弾ドローンです。

高性能赤外線カメラなどを搭載しており、レーダーで敵を検知し、目標物にむかって突進。ぶつかって自爆するという兵器です。

  • グリーンドラゴン

グリーンドラゴンは、全長1.7mの滞空型爆弾ドローンです。滞空時間は1時間半にも及び、40㎞~50㎞もの広い範囲で敵を捜索することができます。

3㎏ほどの軽量な爆弾を搭載することができ、非常に高い精度で攻撃することが可能です。

また、標的が見つからない場合は、回収して再利用することができるのが特徴となっています。

まとめ

ドローンが軍事利用されないような世界になればそれが一番良いですが、現状ではそうはいきません。少なくとも罪のない一般人まで危険にさらされることが決してないことを願うばかりです。

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