
近年よく耳にする「デュアルSIM」ですが、「通信料金や電話料金が節約できる」と注目を集めています。
【デュアルSIMとは】
デュアルSIMは、一台のデバイスにSIMカードを2枚差し込み使用できます。それにより、2つの携帯電話回線を1台のスマホで同時に取り扱うことが可能です。
2つの携帯電話回線を1台に登録し集約することで、2つの電話番号の使い分けが可能なので「仕事用」「個人用」など使用用途ごとに分けて使うことができます。
また、データプランを選んで使うこともできるので、「大手キャリアのSIM」と「格安SIM」の組み合わせなども可能になっています。
しかし、これだけの説明では「デュアルSIMって何?」「どんな恩恵が受けられるの?」「デュアルSIMはiPhoneに対応してるの?」など多くの疑問がある方も多いと思います。
ここでは、デュアルSIMについて詳しく説明するとともに、デュアルSIMを使用することのメリットなどについてご紹介します。
デュアルSIMのメリットはこれだ!
iPhoneでデュアルSIMを使いたいと考えている人の中には「デュアルSIMってメリットあるの?」と疑問に思う人もいると思います。ここでは、デュアルSIMを使うメリットをご紹介します。
まずデュアルSIMは4種類流通しています。それぞれの名称と特徴を以下の表でご紹介します。
デュアルSIM シングルスタンバイ (DSSS) |
デュアルSIM デュアルスタンバイ (DSDS) |
デュアルSIM デュアルVoLTE (DSDV) |
デュアルSIM デュアルアクティブ (DSDA) |
|
同時待ち受け | × | ○ | ○ | ○ |
SIMカードの切り替え | 手動 (設定画面から) |
自動 | 自動 | 自動 |
電話の発信 | 優先設定しているSIMカードの電話番号のみ発信できる | どちらのSIMカードの電話番号からも発信できる | どちらのSIMカードの電話番号からも発信できる | どちらのSIMカードの電話番号からも発信できる |
電話の着信 | 優先設定しているSIMカードの電話番号のみ着信できる *1 | どちらのSIMカードの電話番号も着信できる | どちらのSIMカードの電話番号も着信できる | どちらのSIMカードの電話番号も着信できる |
*1 優先設定していない電話番号に着信があった場合、リアルタイムではわかりません。SIMカードを切り替えたときに、ショートメッセージで着信があったことをお知らせします。
参考資料:BIGLOBE.biz
最近ではデュアルSIMのニーズが急増してきています。理由としては、デュアルSIMにすることで得られるメリットが多いからです。
【デュアルSIMを使って得られるメリット】
1.スマートフォン1台で、2つの電話番号が利用できる
2.データ通信と音声通話を別キャリアにできる
3.国内用・海外用で使い分けが可能
4.キャリアに問題が生じても通信維持が可能
1.スマートフォン1台で、2つの電話番号が利用できる
デュアルSIMスマートフォンは、1台のデバイスで2つの電話番号を使うことが可能です。
従来は、「仕事用」と「個人用」で2台のデバイスを使い分けるというのが一般的でした。しかしデュアルSIMが登場してからは、「仕事用」と「個人用」の電話番号が1台で済みます。
このようにスマートフォン1台で「仕事用」と「個人用」の回線を使い分ける場合は、同時待ち受けが可能なデュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)対応のスマートフォンがおすすめです。
また、機種によってはLINEなどのアプリを1つの携帯に2つインストールすることが出来ますので、アプリの使い分けの時にもデュアルSIM対応機種であれば便利です。
2.データ通信と音声通話を別キャリアにできる
キャリアによっては「データ通信のコスパ」が優れていたり「音声通話のコスパ」が優れていたりします。
通話を頻繁にする人なら「カケホーダイ」などの定額制の通話料金が安いSIMを使い、もう片方で「HIS mobile」などの格安SIMを使うことでコストを抑えることができ経済的です。
また価格ドットコムで「格安SIMカードランキング」を掲載しています。
3.国内用・海外用で使い分けが可能
海外に不慣れな人は「日本と同じ感覚でデータ通信をしたら、帰国後に多額の請求が来てるのでは?」と不安になると思います。
デュアルSIMなら1台のスマートフォンに「国内用のSIM」「海外用のSIM」両方を挿し込んでおけるので、海外旅行や海外出張などで安心して同じスマートフォンを使用することができます。
また国内と海外でSIMを使い分ける際には、SIMを手動で切り替えられる「デュアルSIMシングルスタンバイ(DSSS)」があれば大丈夫です。
4.キャリアに問題が生じても通信維持が可能
デュアルSIMスマートフォンであまり知られていない利点として、「キャリアの回線に障害が発生し、通信圏外になっても通信を維持できる」という機能があります。
キャリアによっては繋がる場所、繋がらない場所があります。
例えば「A社のSIMは山間部で繋がらなかったが、B社のSIMは繋がった」などSIMが2つあることで接続障害が起きても、どちらか片方は繋がる可能性があります。
今回ご紹介した「デュアルSIM対応のスマートフォン」のメリットは、「デュアルSIM対応のiPhone」でも同様のメリットが受けられます。
デュアルSIM対応のiPhoneやスマートフォンを賢く使い、今までiPhoneやスマートフォンを3大キャリア等で使っていた人も格安SIMとの組み合わせで発生する料金を抑えることができます。
「大手キャリアの回線を維持したい」「毎月の通信料を抑えたい」と考えている人は、デュアルSIM対応のiPhoneやスマートフォンがおすすめです。
iPhoneのデュアルSIMとは?
iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR 以降は、nano-SIM と e-SIM を使ったデュアル SIM に対応しています。
しかし対応している地域が「中国」「香港」「マカオ」だけなのが現状です。
e-SIMを理解しよう!
e-SIMとはEmbedded SIM の略で、埋め込み型のSIMという意味を指しています。以下にe-SIMの特徴と利点をご紹介します。
特徴① | iPhoneなどの端末にあらかじめチップが埋め込まれていて、そこに後から必要な情報を追加できます。なので従来のiPhoneのように物理的なSIMを挿入する必要がなくなります。 |
特徴② | e-SIMはiPhoneなどの端末に埋め込まれているので、従来のSIMのように取り外したり、入れ替えたりすることができません。 |
特徴③ | 物理的なSIMの入れ替えをしなくてもネットワーク経由で、契約者情報などが書き換えできます。 |
利点① | 端末を製造するメーカでは、e-SIMはサイズがコンパクトで幅を取らないため、長期的に見てコスト面で有利になると予想されています。 |
利点② | e-SIMの導入でSIMスロットが廃止されることで、防塵・防水などの対策が楽になるとされています。 |